令和5(2023)年度 東京都予算案に対する事務局長談話

掲載日:2023年1月31日

2023年1月31日

令和5(2023)年度 東京都予算案に対する事務局長談話

日本労働組合総連合会東京都連合会

事務局長 斉藤 千秋

 1月27日、東京都が令和5(2023)年度予算案を発表した。

 一般会計予算は、8兆0,410億円(前年度比2,400億円、3.1%増)と過去最大となった。そのうち一般歳出(政策的経費)は、5兆9,354億円(同947億円、1.6%増/前年度当初予算からコロナ対策特別対応分を除いた額からは4,532億円、8.3%増)と3年連続の増額となった。都税収入は、企業収益の持ち直しによる法人二税の増などにより、6兆2,010億円(同5,702億円、10.1%増)となった。基金残高は1兆7,288億円(前年度最終補正後予算比4,246億円、19.7%減)となり、都債残高は発行を抑制し、4兆8,314億円(同252億円、0.5%減)となる見込みである。

 都は同予算について、「チルドレンファースト社会の実現、都市の強靱化、脱炭素社会の実現に向けた取り組みなど、大都市東京が抱える課題の解決に向け『未来への投資』に大胆に財源を振り向け、あらゆる施策をバージョンアップし、新たな時代に先鞭をつける対策を総合的に講じる」としている。長期的視野に立った課題認識と予算方針について評価する。

 また、昨年11月の東京都の令和5年度予算に関する団体ヒアリングにおいて連合東京が要望した施策の多くに予算が計上されており、連合東京の政策を推進するものとして評価する。今後、課題解決に向けた施策の進捗および効果を踏まえ、必要な対応を求めていく。

 連合東京は引き続き、「働くことを軸とする安心社会」、持続可能で包摂的な社会、経済の自律的回復と生活再建を目指し、働く者・生活者の政策実現に尽力する。

 

【連合東京が要望した施策への予算計上(抜粋)】

1.雇用安定と生産性向上のための職業能力開発の強化

  再就職促進等委託訓練(専門人材育成訓練) 8億円(前年度5億円)

  DX・GX時代を担う専門・中核人材戦略センター事業 1億円(新規)

  新たな時代のニーズに対応するためのシニアの再活躍応援講座 1億円(新規)

  女性向けキャリアチェンジ支援事業 2億円(新規)

 ※リスキリングプロジェクトにより産業構造の変化に対応する人材を年間約2万人育成

 

2.生活困窮者の就労・生活支援の強化

  自立相談支援機関窓口の体制強化支援事業 0.3億円(前年度0.2億円)

  就労困難者特別支援事業 0.8億円(同0.8億円)

  ソーシャルファーム支援事業 8.8億円(同9.2億円)

  ソーシャルファーム等に関する普及啓発事業 0.9億円(同0.4億円)

  重層的支援体制整備事業 1.7億円(新規)

 

3.労働問題の解決促進

  労働相談 0.3億円(前年度0.3億円)

  ハラスメント防止対策推進事業 0.6億円(同0.5億円)

 

4.学校教職員の多忙解消

  スクール・サポート・スタッフ配置支援事業 33億円(前年度30億円)

  学校生活支援型スクール・サポート・スタッフ配置モデル事業 0.9億円(同0.9億円)

以 上

 

[東京都令和5年度予算案概要]

令和5年度予算 | 東京都財務局 (tokyo.lg.jp)

 

[令和5(2023)年度 東京都予算案に対する事務局長談話] 

令和5年度都予算案に対する事務局長談話

 

[都知事への要望書] 

連合東京 都知事への要望書(2023年度予算)