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「西北部ブロック地協2024男女平等セミナー」~ジェンダーの視点が災害対策の質を左右する~
掲載日:2024年8月19日
西北ブロック地協は、8月9日、池袋アットビジネスセンターにて「2024男女平等セミナー」を開催しました。このセミナーは、毎年、男女平等社会実現に向けた政策課題の共有、意識啓発を目的に、女性委員会と男女平等参画委員会の共催で開催しています。
今年は「ジェンダーの視点から見た防災・減災」をテーマに、減災と男女共同参画研修推進センター共同代表の浅野幸子先生にご講演をいただきした。
阪神淡路大震災、東日本大震災など多くの災害の経験を経て、男女共同参画・ジェンダーの視点をしっかりと組み込んだ災害・復興支援や防災の対応が模索され始めました。一方、性別、年齢、障害の有無や国籍などを問わず、一人ひとりの被災者が大切にされる防災・災害支援の体制を備えた社会の実現には、まだまだ多くの課題があります。
急激な少子高齢化、単身世帯の増加などにより、日本の防災対策が確立した1960年頃とは全く異なる社会状況が出現し、災害の影響がより一層大きく複雑になってきています。平日昼間は女性とシニアが災害対応の主体にならざるを得ない傾向にあり、災害時においてもジェンダー視点なしには語れないのです。
講演の結びに、浅野先生から「従前の防災活動は、性別分業に基づく地域活動、防災活動で、リーダー・意思決定は男性、ケア役割や補助役は女性、が定番でした。これからの防災活動は、男女双方が意思決定にも家事・育児・介護にも関わり、家庭・地域・社会の男女の関係性・制度・仕組みを変えていくことが求められています。これらが災害対策の質を左右することが実証されているからです。そのためにも、日頃から、女性の多様性を尊重する多様なキャリア、能力、ライフスタイル、考え方等を尊重する社会へ近づける必要があるのです。」と、『真の多様性』に向けた防災、減災の取り組みについて、力強くご提起いただきました。
ちょうどセミナー開催の当日にも九州で大きな地震があり、南海トラフ等大地震への継承が鳴らされたタイミングでした。いつ起こるかもしれない災害には「ジェンダー平等の視点」と「恐れよりも備え」の大切さを改めて認識し、盛会の内にセミナーは終了しました。参加者数は57名、女性参加率は44%でした。