「人材育成・教育を労使両輪となって取り組む」 ~人材確保にはワークエンゲージメントを高めることが必要~

掲載日:2024年3月26日

3月25日(月)、連合東京と東京経営者協会は、2024春季生活闘争における考え方や課題認識を共有する首脳懇談会を開催しました。

冒頭、斉藤千秋会長(連合東京)と辻英人副会長(東京経営者協会)から代表挨拶を行いました。

斉藤会長は挨拶の中で「日本経済は株価が上がる一方で、サービス・流通産業、とりわけ中小企業で深刻な人材不足が起こっている。今春闘では人材確保のための防衛的賃上げのために満額回答で応えており、初任給の引き上げにも取り組んでいるが、若年層の離職率は高くなっているため、今こそ“人を育てる教育”と“従業員のワークエンゲージメントを高める経営”に戻ることが必要である」と賃上げについてだけでなく、人材確保に向けた取り組みを労使で行うことの必要性についてご挨拶いただきました。辻副会長からは、「満額回答以上が相次ぐ歴史的な春季生活闘争となっている。人材確保や労務費の価格転嫁など厳しい状況の会員への支援を行い、従業員のモチベーションのためにも一過性に終わらせない賃上げが必要である。また、人材育成やワークエンゲージメント、DXや2024問題など多くの課題があるが、お互いの課題認識などをすり合わせ、労使によって明るい未来へなるよう引き続き協力体制を取っていきたい。」とご挨拶いただきました。

代表挨拶の後、佐藤重己事務局長(連合東京)から要請書の内容説明をし、斉藤会長から辻副会長へ2024春季生活闘争要請書を手交しました。

次に、佐々木珠政策局長(連合東京)より連合東京が作成した「はらはらハンドブック」についての説明を行いました。意見交換では、連合東京から本間義和副会長より「2024年春季生活闘争と価格転嫁の現状」、小山田繁副会長より「労働力不足および社会全体としてのICT利活用」、太田勝久副会長より「日本の企業における女性管理職の登用と課題」についてご発言いただき、東京経営者協会からも労使両輪で人材不足や労務費の価格転嫁、中小企業に対しての支援などについて取り組んでいきたいとご発言をいただきました。また、連合東京の吉岡敦士会長代行から「労働協約の地域的拡張適用の必要性」、松村誠治副会長から「2024春季生活闘争結果の重要性」についてを秋の人事院勧告(秋闘)が控える自治労東京としての立場からご発言いただき、懇談会は終了しました。

連合東京は、引き続き経営団体へ労働現場の実態や労使で課題解決に向け、意見交換を行行い、すべての人が働きやすい労働環境づくりを目指していきます。

連合東京斉藤会長から東京経営者協会辻副会長へ要請書手交の様子

はらはらハンドブックの説明をする佐々木政策局長

本間副会長

小山田副会長

太田副会長

吉岡会長代行

松村副会長