賃金要求を組み立て、経営状況を見抜くには~2/6中小労組のための賃金・経営分析セミナーを開催

掲載日:2021年2月9日

労働組合の交渉力アップがねらい
 2月6日(土)13時より、連合東京は今年も「中小労組のための賃金・経営分析セミナー」を開催しました。緊急事態宣言下のためオンラインでの開催に切り替え、連合未加盟組合からの登録含めて34名にご参加いただきました。

 開会にあたり内村会長代行は、「ダイヤモンドプリンセス号でのコロナウィルス集団感染から早くも1年、感染者は世界で1億人、日本で40万人を超え、今もなお奮闘する医療従事者やエッセンシャルワーカーに敬意を表する。2021春季生活闘争は、様々な業種業態でコロナの影響に対応しながらの厳しい取り組みとなるが、働き方改革、同一労働同一賃金、格差拡大の解消など労働組合の役割が重要。労使交渉では経営者は必ず経営が苦しいというが、何をもって自社の状況を分析し交渉にあたるのか、その知識を得るために今日のセミナーを役立てていただきたい。」と挨拶しました。

 

 講義はまず、特定社会保険労務士の冨士野淳氏から、賃金要求作成や労使交渉の考え方についてお話いただきました。今年のトピックとして、同一労働同一賃金に関する裁判例や高年齢者雇用確保措置などについても触れられ、大変参考になりました。

 

次に、富士社会教育センター参与の水越信男氏からは、会社の安全性や労働生産性、労働分配率のチェック方法などについて、ポイントと財務諸表の読み解き方についてご説明いただきました。財務諸表をもとに計算した数値から、参加者が自社の安全性について質問する場面もあり、具体的に役立つ内容であったと思います。

 


 最後に、自身もオンラインで参加していた杉浦会長より「2月5日に行われた『連合2021春季生活闘争・闘争開始宣言中央総決起集会』でも、労使がWINWINの関係を築くことが重要との提起があった。労働条件を向上し同時に会社も発展していく、そのために知識を身に着け使っていくことが大切。未加盟の皆さん含め、今後も連携して取り組んでいこう」と呼びかけ、閉会しました。